大丈夫、心配ないよ。
口癖はなに?
タンザニアの人がよく口にする言葉は「心配ないよ」
タンザニアの街の様子。
道を歩くと、椅子に座りボ――っと外を眺める人達をチラホラと目にする。
いや、チラホラどころではなくたっぷりと。
まだまだアフリカに慣れない私がその人たちを見た1番の感想はこう「仕事せぇへんのかな・・・」
違うねん、そうじゃなかった。
・嘘ばっかりでもいいやん
・真面目じゃなくていいやん
・そんなに急がんでもいいやん
・もっと笑ってていいやん
肩に力が入りまくっていた当時23歳の私の心を、開いてくれたアフリカの人たち。
彼らは毎日人との時間をすごしていた。
ボ――っとしているその中で通りかかった人達に声をかけ「元気か?」の確認をしていた。
仕事場の職員室だって毎日ゲラゲラの嵐。
仕事をしていたか?
効率が良かったか?
数字を出せていたか?
そんなことは知らない。
声を大にして言いたい…「彼らはよく笑ってた。」
兄ちゃん用事なかったん?
兄ちゃんは「大丈夫、心配ないよ」の一点張り。
――――ある日、バスに乗り間違えた時。
初めてローカルのバスに乗った日のこと。そんな日に限って私はバスに乗り間違えた。
「このバスはここまで着く?」
恐る恐る運転手さんに相談してみると
「乗り換えせなそこには着かへんで」とのこと。
不安げな私の顔を見かねた運転手さんは、乗り換えのバス停で1人のお兄ちゃんを発見しこう言います。
「おい!そこの兄ちゃん!この子が乗り換えるまで見守ったってくれ!」(この一言を普通に言った…)
兄ちゃん「おん!ええよ」(普通に了解した…)
その兄ちゃんはバス停に座ってたんです。自分の乗りたいバスを待ってたんです。
けど「心配ないよ。」の一点張りで、私が乗る予定のバスが来るまで30分間。ずっと隣にいてくれた。
―――兄ちゃんが乗りたかったバスはもぉ何本も通り過ぎているのに…
人に迷惑をかけないようにじゃない。
「人は迷惑をかけるのが当たり前。せやから助け合うんやで。」
誰も声に出してまでは言ってこなかったけど、そんなことを強く教えられた気がした。
空白があるってカッコいい
帰国後からはずっと。
必殺技「ボ―――とする時間」を大切にするよう心がけてます。「忙しい」は言わないようにして、1日に空白の時間を作る。その場を楽しむ。
人に優しくて
人の為に時間を使い
人と笑っていたタンザニアの人たち。
あの”心の豊かさ”を忘れず、人生に活かしていきたいものです。"幸せはお金じゃない"まだまだ未熟な私の心に刻まれた言葉でした。
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