あなたは手を差し伸べることができますか?
タンザニアで体験した怖かった話
今日は少しばかり、熱のこもったお話をします。
これはタンザニアで私が実際に受けた体験。
あの日は初めて乗り合いタクシーに乗った日のことでした。
※乗り合いタクシーとは同じ方面へ行く人同士(知らない人)で一緒に乗るタクシーのこと。
(ルール上、乗らないようにとは言われているのに乗ってしまいました。)
乗り合いタクシーはザックリとした行き場所にしか連れて行ってくれないので
私が行きたい場所に行くには「乗り換え」が必要だったんです。
その際に乗り換えたのが、三輪バイクの乗り合いタクシー
そして乗り換えた場所は危険地域として、一人では行かないようにと告げられていた場所でした。
私が一番に乗車し、タクシーが満席になるまで待っていたところ。
次に乗ってきたお客さんが「もう出発してくれ」と運転手さんに告げ、乗り合いの三輪バイクは出発を始めます。
※【乗り合い】は基本的に満席になるまで発車しない。人によって(狭いのが嫌いだからか)満席になる前に出発させる場合もある。
「まぁ問題はないか。」とボーっとしていた頃にその事件は起こります。
隣に乗っていた兄ちゃんに肩をポンポンとされ横を見たところ、露出されました。
別に私の身体に被害があったわけではなく、ただ見ただけですが
とにかく怖くて、どうしたらいいのかも分かりません。(運転手さんは全く気付かないし)
しかしここは冷静に。きっと驚いたら思うツボだと思ったので、ひたすらに無視。
後にチャックを閉める音が聞こえました。「ふぅもぉ大丈夫か。」と思った頃に次は肩を組まれます。
カンカンカーン!!(ギブアップのコング)
運転手さんに「止めて!」と言って降ろしてもらい、ヤツを睨みつけました。(ヤツは笑ってました)
幸い、自身に何も傷はなかったので良かったですがそのまま怖くて泣き崩れる。
「タンザニア大っ嫌い。」その事件が起きた瞬間は本当にそう思いました。思ってしまいました。
ここからが本番。温まるお話です。
急遽タクシーから降りた場所、その場所もまだ危険地域の範囲。
自分の行きたかった場所がどこにあるのかも全く分からない状態です。
1人のお姉ちゃんに話しかけました。「ここに行きたいんやけど場所はどこ?」
お姉ちゃんからは「遠いからタクシーを使ったほうがいい。」と言われます。
それだけは絶対に嫌…と思ったので(泣きながら)首を大きく横に振るわたし。
そのまま何も言わずに自分の持っていた買い物袋を道に置き始めるお姉ちゃん。
何事かと思うと、その手で私の手をとってくれたんです。
手を繋いで大きい道に出るまでずっとずっと連れて行ってくれた。(その優しさにまた涙。)
やっぱりタンザニアが大好き。
もし日本でこんなことが起きた時、こんなに温かい手を差し伸べることができるやろうか。
人種差別などの問題もあります。
この間、日本でアフリカの人と歩いていた時に気が付きました。
多くはないけど数人がこっちを見て笑うんです。たった数人でも、ものすごく心が痛い。
(笑っている本人たちは、差別をしている感覚も無さそうでした。)
私でこんなに心が痛かったんやから、当の本人達の傷はもっと深いはず。
彼らはすっごく明るくて、お喋りが大好きで温かい。そんな彼らを傷つけたくないです。
「知らない」ということが、時には「偏見」になってしまう。
(私だって実際にアフリカで過ごすまでは偏見を持っていました。)
だからこそ私はアフリカを伝えたい。ちっぽけな力かもしれないですが
Pa mojaを知って、アフリカを知って、好きになってもらう。
いつかアフリカの人たちと、Pa mojaのお客さんを巻きこんで
スポーツ大会やダンスパーティーを開きたい。そんな空間を作っていきます。
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